自然災害、パンデミック、紛争、現代の私達はいつ危険が降りかかるか分からない時代に生きています。まさにサバイバル(生き残る)状況下を乗り越えていかなければなりません。その中で身近で最適な健康法を探し、健康を保ち、乗り越える力を得るにはどうしたら良いでしょうか?
今回は身近なお風呂についてもう一度お風呂習慣を、見てみましょう。
私も、お風呂って気持ちいいなーと思っているだけでしたが、こんなに健康にいいのだと、改めて、そして自然に備わった身体や生活習慣を改善していけるんだってことが良くわかりました。
入浴は火山と水の豊富な日本に住む私達にとって温泉や内風呂を楽しめる、身近な健康法です。どうすれば効果的に利用実践できるかを考えてみましょう。
お風呂の正しい入り方とは? 毎日の入浴習慣が健康をつくる。
私達が毎日入っているお風呂、なぜ健康に良いか考えてみましょう。
健康効果を得るための正しい入り方はあるのでしょうか?
生活習慣としての入浴。意外と私も気付かなかった点を科学的に見てみましょう。
簡単に考えるとお風呂に入ると身体が温まり免疫力が高まりますね。それ以外にもどんな効果があるでしょうか。5つの効果があると言われています。
① 「温熱効果」 温かいお湯につかると身体が温まり血液の流れが良くなり、そうすると酸素や栄養分が血液によって体の隅々まで運ばれて、同時に体に溜まっていた二酸化炭素や老廃物が体の外に排出されます。さらに筋肉や関節が緩むことで、肩こりや腰痛、筋肉痛が緩和される効果もあります。
② 「静水圧効果」 これはお湯につかった時に、水圧で体が締め付けられる効果の事です。お風呂に肩まで使った状態で空気中より圧力がかかりウエストもちじみ、重力で足に溜まった血液や体液が静水圧によって心臓まで押し戻され、足の浮腫みの解消に効果的です。
③ 「浮力」 水につかると当然浮力がかかって体は浮きます。この浮力が働き、お風呂でも肩までお湯につかっていると体重60キロの人であればたったの6キロになるそうです。それで体重を支えなくても良くなるので、筋肉の緊張がゆるみリラックス出来、関節への負担も減少します。
④ 「粘性・抵抗性」 水の中を歩こうとしても上手く動けないのは、水に粘り気があるからです。それでお風呂の中で手足を曲げ伸ばしするのと効果的に運動できます。
⑤ 「清浄作用」 お湯には皮膚の汚れをきれいにする作用があります。ですからタオルで強くこすったり、石鹸を使わなくてもお風呂に入るだけで毛穴が開き皮膚の汚れは十分落ちます。
箇条書きすると難しく感じますが、余り難しく考えないで、これらの効果をイメージして、温まるのって年中効果があるんだなあ…入るだけで綺麗になる・・・運動効果もあるんだ・・・という風に考えて、
シャワーじゃなくて、お風呂習慣を身につけて、安上がりな自分で出来る、健康をゲットしましょう。
お風呂の入り方正しいのは?医学的にみて正しいお風呂の入り方。
お風呂に漠然と入っているだけでなく、安全かつ効果的に入る手順です。
① 水分を摂る ② かけ湯をする(シャワーでもよい) ③ 半身浴・全身浴 ④ 洗い場で髪や体を洗う。⑤ 全身浴 ⑥ お風呂から出る ⑦ 水分を摂る ⑧ 休息する。
脱水を防ぐため入浴前にコップ1,2杯の水分を摂りましょう。
湿度や時間等条件にもよりますが、一度の入浴で約800mlの水分を失うと言われています。お風呂に入る前に、水でもお茶でもイオン飲料でもいいので水分を摂りましょう。
次はかけ湯です。手足の末端から徐々に体の中心頭へと体を慣らしていきましょう。
かけ湯は身体の汚れを取り、湯舟のお湯を清潔に保つだけでなく、体温より熱いお湯に入るための準備が出来、血圧の上昇を防ぎます。
かけ湯が終われば湯船につかりましょう。
足先からゆっくり入りまず半身、みぞおちあたりまでつかりましょう。2,3分体が慣れたらゆっくり肩までつかりましょう。
お風呂で汗が出るのは体温が上昇しすぎた時、体が体温を下げようとしているためです。
額に汗がにじんだら一度お湯から出て、髪や体をを洗います。先程述べたようにお湯には洗浄作用がありますから強くこすらず泡立てて優しく洗いましょう。
最後にもう一度、お湯につかってくつろぎましょう。
汗ばんできたらお風呂から出て、湯冷めしないようにしっかり身体の水滴をふき取り、コップ1,2杯、入浴前後合わせて500ml以上の水分を摂って、30分以上休息しましょう。
大事なのは徐々に体を慣らす事。お風呂に入る前と出た後に水分を摂ることです。
特に冬場は寒い脱衣所から急に熱いお湯につかると、血圧の急激な上昇を招き脳卒中や心臓発作に繋がる「ヒートショック」の危険があります。
冬場は特にヒートショックの話はよく聞きます。脱衣場にヒーターを置く場所がなければ、お風呂場と脱衣場を開けて全体を温めておきましょう。
手順は当たり前のことですが、意外と日頃の慣れは怖いものです、意識して安全なお風呂の入り方に気をつけましょう。
お風呂の温度はどれくらいがいい?入浴温度と入浴時間の違いが健康効果を左右する。
目安は40度のお湯に約10分つかれば健康効果は十分に得られます。
なぜ40度かというとこれには自律神経の働きが関係しています。
自律神経は、作用が相反する交感神経と副交感神経の二つの神経でよって成り立ち、シーソーの様にバランスをとって私達の健康を維持しています。交感神経は心身を興奮状態にし、副交感神経は休息、リラックスの状態に導きます。
実はお湯の温度によって二つの神経の反応が真逆に変わってくるのです。
42度以上の熱いお湯だと、交感神経が強く刺激され、血圧が上がり脈が速まり、筋肉が緊張したりし、逆に胃腸の働きは弱まります。
一方40度以下のぬるま湯では副交感神経が刺激され、心身がリラックスし、血圧が下がり筋肉もゆるみます。半面、胃腸が活発に働き消化が良くなります。
仕事など、活発な活動を始める前には熱いお湯でもよいかもしれませんが、心身を休息させる、疲れをとる質の高い睡眠をとると言った点では、40度以下のぬるま湯の方が効果的なのです。
入浴時間も長々と入らなくても、汗がにじんでくる10分程度の時間でも、温熱効果などの健康効果が得られることが分かっています。
心臓や肺に疾患がある方や、ゆっくり長く入りたい方は半身浴も良いでしょうが、肩こりや健康効果を望む方は、全身浴の方が効果が高いという研究結果があります。
カラスの行水という言葉がありますが、自分の体調に合わせてメリハリをつけて、健康効果を味わって下さい。私はカラスの行水的な入り方でした。歳をとると冷えやすいから、反省して、健康を意識してお風呂に入りましょう。
おすすめの入浴方法、肩こり、冷え性、不眠症、高血圧、症状別の効果的な入浴法
● 肩こり 肩こりは、肩の周辺の筋肉が緊張して硬くなり、血流が悪くなることで生じます。
肩こりに効果的な入浴法はまずしっかり肩までつかること。そして40度のお湯に10分ぐらいつかることです。
また、四十肩、五十肩などの方は肩までお湯につかった後、肩を回すと言った簡単なエクササイズを行うと効果があります。
● 冷え性 冷え性は西洋医学にある概念ではなく、病というより主観的な感覚だと言えます。
しかし冷えを感じるという事は、手足の末梢の血流が悪いという事です。ですから冷え性の改善には入浴で血流を良くしてあげることが効果的です。
40度のお湯に15分ほど入りじっくり体を温めましょう。それでも冷えがとれない場合は、2,3度高い温度にしてもう少しはいりましょう。
● 不眠症 睡眠の悩みを抱えている方にもお風呂は効果的です。
人間は体温が下がっていく時に眠くなるようになっていますが、一度体温がぐっと上がって、すっと下がってくるまで約1~2時間必要だと言われています。
ですから入浴のコツは、寝る1~2時間前に40度のぬるいお湯に比較的長く入ることです。汗が出るようなら少し短くても良いでしょう。丁度寝るときに体温が下がることで、すんなりと入眠できるでしょう。
● 高血圧 血圧の高い人はお風呂に入るのはあまりよくないと思われるかもしれませんが、ぬるめのお湯の入浴は血圧を下げます。ぬるめのお湯による入浴は血液の流れをよくし、血圧を低下させる効果があります。高血圧の方はシャワーではなく38~40度のお湯に毎日15分ほど入りましょう。
ただ注意しなければならないのは、寒い脱衣所から熱いお風呂、そしてまた寒い脱衣所と言った悪循環、ヒートショックを起こしかねない環境に注意しましょう。
また最近は良い入浴剤も出てきていますので用途に合わせて効果的に用いましょう。
お風呂の習慣が健康を作る!入浴方法のまとめ。
正しい入浴法を実践すれば、お風呂は誰もが自宅で簡単に健康を維持できる、サバイバル・ヘルスケアとしての強力なツールとなります。
毎日お風呂に入っている人は「主観的健康観」が良好であるという調査結果もあります。
健康で幸福な人生を送るヘルスケア、経済的に又、忙しいからシャワーを少し考え直しましょう。
ゆっくりお風呂につかることで逆に心身ともに、サバイバル・ヘルスケアとして利用して行きましょう。
火山国、水の豊かな国、海に囲まれ湿度も高い国、昔から利用されている入浴習慣、是非先人の知恵と科学的根拠からも健康のため、お風呂に入ることを見直していきましょう。
”(^^♪・・・はー・・・いい湯だなー・・・♬・・・”
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