人生100年時代と言われる現代、日本でも長寿の方が増えてきています。ただ、健康で長寿と寝たきりでの長寿とは雲泥の差があります。
誰しも健康長寿を望みますよね。
例えば、新疆ウイグル自治区では世界的に見ても非常に長寿率が高く、かといって近代栄養学からすると、考えられない質素な粗食と言われるぐらいの食事メニューですが、私達日本人よりもはるかに頑強で、頭もしっかりした豊かな老後を送っておられるようです。
世界各地の長寿地域にもこういった食事の傾向は共通するようです。 どこが健康の秘訣でしょうか? キーワードは何でしょう?
長寿者の食事、その共通点は。
ウイグルでは11月から3月の半年ほどナンというひきわり小麦をを練って焼いたパンと黒麹菌で発酵させたお茶だけで過ごし、他には何も食べる物はないそうです。他の長寿者の多い地域でも同じようです。
ナンに使われるひきわり小麦にはどういう特徴があるのでしょうか? それはウイグルだけでなく他の地方も、共通点としては、小麦や玄米、トウモロコシなどは未精白の粉を使っている事です。
それがなぜ身体に良いのでしょうか?
次世代の生命エネルギーが集約されているからです。
胚芽が残っている穀物は、次世代の生命物質を種子として集約されている旺盛な生命力を持つ生命力の高い生きた食べ物です。
胚芽を取り除いてしまった白米や精白された小麦は生命力のない死んだ食べ物ともいえるでしょう。種子を含んだ状態で食べることは生命力を頂いていると言えます。
野菜や果物も本来は皮も食べると良いのですが、今は農薬や化学肥料がかかっているので、良く水洗いをし、皮をむいたり熱を通すことにより有害化学物質を分解除去して食べています。
野菜や果物の生命力は収穫のタイミングが大切で、木にくっ付いたまま熟成させるのが一番ですが、一個の生命体として成熟している状態であれば生命力の高い物と考えられるでしょう。
生命力の高い食べ物とは
穀物の場合、玄米ならモミ付きだと2,3年は大丈夫ですが、糠や胚芽を取ってしまってはもはや生命体ではないので白米は酸化の(腐敗)の速度も早く、玄米の方がはるかに生命力が高い食べ物という事になります。ただ農薬の掛かった玄米より無農薬の白米の方が体には良いでしょう。
野菜なら採取後、極力新鮮なうちに食べる事。牛乳でも搾乳後バケツに溜まった牛乳の生命エネルギーは満点ですが、そのまま放置すれば、半日で半減、一日経つとほぼゼロになります。
食肉は血液循環が止まった時点で腐敗過程に入ります。動物の命を頂くとよく言われますが、食材の生命力としては、解体後に冷凍室に入れて腐敗の進行を止めて、その後売り買いされていますので決して生命力の高い商品とは言えないでしょう。
人は本来、生命力の高い食べ物を食べることによって自分自身の生命力を高め、病気を防ぎ健康に生きていけます。現代の栄養学のカロリーや栄養価とは全く違う観点から生命エネルギーの大小から考えられる食生活と健康。もう少し考えてみましょう。
現代栄養学から見た偏食が、生命力あふれる長寿者の食事の共通点。
昔、外国から来た宣教師が驚いたのは、日本人が非常に粗食で、おかかえの人力車の車夫の弁当は麦飯と梅干しとたくあんだけでした。これだけの食事でこれほど元気ならステーキを食べさせればもっと元気になると思い、食べさせたら全然走れなくなり、元に戻したらまた良く走れるようになったという話があります。
これは何を意味しているのでしょうか?
現代栄養学から見たらとんでもない偏食です。ドクターストップがかかりそうですね。でも現代栄養学がすべて正しいと言えるでしょうか?
世界の長寿者の食事の共通点は、生命力のある食物を取り入れ、自然に感謝して命を頂き、毎日、体に合った労働をして、平安に感謝の内に仲間と楽しく語り合い、地元の気候風土に合った、先祖伝来の食事をする。ここにヒントがあるのではないでしょうか?
現代栄養学の動物性たんぱく質の一日必須量とは・・・とか炭水化物、脂肪という三大栄養素も体内で変化しながら循環しているという事ではないでしょうか。
人間も含め動物には、植物の炭水化物を自分の腸内でタンパク質に作り替える能力があります。ですから菜食主義の人も例えば昔オリンピックで金メダルをもらったマレー・ローズとか思い出しますね。
歯の並びを見ても犬歯は左右一組だけ、果物、穀類にふさわしい臼歯がたくさん並んでいます。
今、普通の食事をしていて急に粗食に変えてしまうのは身体がびっくりしてストレスになりますのでよく研究納得して一つづつ取り入れて行きましょう。
こういう研究、こういう事実が世界にあるという知識を身に着けて、これからの食生活に適応していく事で家族の健康に役立てて、健康長寿を目指して行きましょう。
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